冬の凍ったバイカル湖に行く方法を紹介します。 イルクーツクからBaikalEx社開催の「Winter Tours to Lake Baikal 」という2泊3日のツアーに参加するのがオススメです。ツアー概要や予約方法、行ってきた様子も紹介します。
ロシアの世界自然遺産、バイカル湖について
バイカル湖とは
バイカル湖とはロシアのシベリアにある三日月型の巨大な湖です。面積は約31,500km2で琵琶湖のおよそ47倍もあります。バイカル湖には色々な世界一があります。
- 世界一透明度が高い:バイカル湖固有の原始的な海綿動物が水を浄化していて、40m先まで見通せる透明度があります。(90年前は北海道の摩周湖が41.6mで世界一だったようです)
- 世界一深い:深さが約1.6kmもあります。しかも湖底の亀裂が今でも大きくなっているため、より深くなっているとのこと。(日本一は秋田県の田沢湖で423mです)
- 世界一古い:3000万年前に誕生したと言われています。(日本最古は琵琶湖で100万年前)
- 淡水の貯水量世界一:単純な貯水量は2位(カスピ海が1位)ですが、淡水としては世界一です。
1996年に自然遺産として世界遺産にも登録されています。
バイカルアザラシ等のバイカル湖生息の固有種は1000種類いるらしいです。
日本との時差は1時間です。
日本(東京)からバイカル湖の行き方について
バイカル湖いくためには、まずイルクーツクへ行く必要があります。アエロフロート航空でモスクワ経由で行く場合は下記のようなルートになります。
- 羽田からモスクワへ飛行機で移動(アエロフロート航空 SU0261便)
- モスクワからイルクーツクへ飛行機で移動(アエロフロート航空 SU1442便)
- イルクーツクからバイカル湖オリホン島へ車で移動(観光ツアー参加)
羽田発からイルクーツク着まで丸1日かかります。前は東京からイルクーツク行きのS7航空の直行便がありましたが、今はないようです。
詳細なモデルルートについてはこの記事の下の方で紹介します。
オリホン島について
オリホン島はバイカル湖に浮かぶ最大の島です。面積は730km2あり、鹿児島県の奄美大島とほぼ同じ大きさ(712km2)です。今回紹介するツアーではこのオリホン島中心に観光しました。イルクーツクから約300km離れていますが、氷の洞窟や高いところからの湖の絶景などを見ることができ、わざわざ行く価値あると思います。(イルクーツク近くでもバイカル湖見れますが、写真で見た限りあまり綺麗ではありませんでした。)
バイカル湖ツアーの概要や予約方法
バイカル湖オリホン島の2泊3日のツアーについて紹介します。
冬のバイカル湖ツアー
ツアー概要
イルクーツクからバイカル湖まではツアーに参加するのがいいと思います。僕はBaikalEx社開催の「Winter Tours to Lake Baikal 」というツアーに参加してきました。
ツアーの概要は次の通りです。
- 開催期間:1月下旬~4月上旬ごろ(シーズンによる)
- ツアー日程:2泊3日
- 宿泊:バイカル湖オリホン島のゲストハウス
- 食事:朝2回、昼1回、夜2回付
- 料金:ツアーの参加人数次第。例:4人の時は一人当たり21000ルーブル(約31,000円)
- HP:http://www.baikalex.com/travel/winterolkhon.html
凍ったバイカル湖が見れる冬の観光ツアーは通常1月下旬から4月上旬までの期間で開催されています。ただ、3月以降は段々と氷が白っぽくなってしまうため、特に氷が透明に見える2月が観光のベストタイミングとガイドが言ってました。ただ2月はかなり寒いと思います。。。
僕は3月末に行きましたが、確かに氷は白っぽかったものの、景色も綺麗で十分満足できました。
また2月は凍ったバイカル湖を車で走れるようなのですが、3月後半になるとホバークラフトで湖を渡ることになります。(これはこれでいい経験になりました。)
僕の時はドイツ、アメリカ、チェコ、オーストラリア人も参加してました。
ツアー参加のメリット
ツアー参加のメリットは次の通りです。
- 英語を話せる観光ガイドがバイカル湖案内してくれる
- イルクーツク⇔バイカル湖を往復送迎してくれる(ツアー代に含まれる)
- 食事や宿泊も手配してくれる(ツアー代に含まれる)
イルクーツクからバイカル湖までバス等の公共交通機関はないため、個人で行って帰ってくるのは結構難しいと思い、ツアーにしました。
また、氷の洞窟や氷の割れ目付近を歩いたりするのに、慣れたガイドに案内してもらうほうが安全だと思います。(年に何人か氷の割れ目から落ちて亡くなるとガイドから聞きました)
ツアーの予約方法
予約はフォーム(http://www.baikalex.com/company/request.html)、またはメールでします。
希望の日程、参加人数、イルクーツクへの便名(到着時刻)を連絡すれば、ツアーの空き情報やツアー金額等がメールで送られてきます。その後、参加希望するならその旨返信すれば予約完了です。
代金はツアーの最後に現金で支払いました。
バイカル湖のツアー行ってきた様子を紹介
実際にツアーに参加した様子を紹介します。
1日目:バイカル湖へ移動
アエロフロート航空SU1442便でモスクワからイルクーツクへ飛行機で移動です。
イルクーツクからはメルセデスのミニバンでバイカル湖近くまで移動しました。機中泊と時差ボケでうとうとしてたのでイルクーツク周辺はあまり覚えていません。。。
僕が行ったときには車の通行はもう出来なくなっていたので、ホバークラフトでオリホン島へ移動しました。
ホバークラフトで凍った湖面を移動する様子です。予想以上に速かったです。
泊まったゲストハウスです。想像していたより綺麗でした。
食堂&リビングです。夕食後はここで他の旅行者と話してました。
泊まった部屋です。
19時近くでしたがまだ明るかったので、ガイドの方がシャマンスカヤ・スカラというところに連れて行ってくれました。(下の山みたいな場所がシャマンスカヤ・スカラです)
シャマンスカヤ・スカラの周りを歩きました。
氷が打ち寄せられて積みあがっていたので、乗り越えて進みました。
氷は青みがかっていました。
湖面の氷の割れ目がせり上がる現象「御神渡り」が見れました。日本ではなかなか見れないですが、バイカル湖ではあちこちで見ることができました。(ただ、転落の恐れがあるのであまり近くに寄れませんでした。)
2日目:バイカル湖観光ツアー
いよいよ観光のメインの日です。移動はロシア車UAZ(ワズ)のバンで移動しました。
湖一面凍ってました。しかし、ほんと広い!
風のせいなのか、氷が面白い形になってました。
湖面のひび割れの写真です。稲妻みたいでした。
氷の裂け目を跨いで撮った写真です。クレバスみたいでした。(とか言って裂け目は実は10cmくらいでした。)
凍ったバイカル湖の水中にGoPro入れてみました。
氷の洞窟にも入れました。RPGのダンジョンの入り口って感じです。
洞窟の中はかなり狭かったのですが、氷がエメラルドブルーに輝いていて幻想的でした。
ひび割れが遠くまで続いてました。
透明度世界一だけあって、氷もきれいでした。
昼食はオームリというバイカル湖固有の魚のスープでした。
午後は北部にあるシュンチェ=レヴィ岬という高台へ。
天気も見晴らしも良かったです。ただ、めちゃ風強かったです。
バイカル湖にロシア車UAZ。車のCMに出てきそうな感じです。
階段みたいになっていたので少し降りて写真撮ってたのですが、危うく滑って落ちそうになりました。
乾燥と気温のせいなのか、靴のグリップが全然利かず、手も使っ危うく登りました。-20℃の氷をずっと掴んでいたので凍傷になるかと思いました。
日の入りと湖面を歩く人たち
昨日行ったシャマンスカヤ・スカラにまた行きました。
夕食のスープ美味しかったです。ロシアのスープは美味しいもの多いです。
3日目:イルクーツクへ移動
朝食の前に町を少し散歩しました。店もほとんど無く、ここで生活するのはなかなか大変そうです。
朝食はこんな感じでした。食べた後はイルクーツクへ車(+ホバークラフト)で移動し、イルクーツク到着後は各々解散となりした。
モデルルート紹介【所要:4泊7日】
日本からバイカル湖に行き、2泊3日のツアーに参加した場合のモデルルートは下記になります。
現在、東京⇒モスクワ便が土曜日のみ、東京⇒モスクワ便が木曜のみとなっていたので、水曜日午後~木曜午前はモスクワ観光としてみました。
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